
2026年7月23日に発売されたNintendo Switch 2ソフト『スプラトゥーン レイダース』。発売から約3カ月が経ち、すでにラスボスを倒し、隠しダンジョンのクリア、さらには真のラスボス撃破まで到達した方も多いと思います。
かくいう私も、小学1年生の息子と一緒にプレイし、どちらが先に進めるか競走していました。
結果は――私の惨敗でした。
仕事などでゲームに割ける時間が少ないというハンディキャップはあったものの、私がようやくラスボスを倒した頃、息子は無限食堂99階の攻略に挑み、真のラスボスに迫っていました。
息子よ、小学1年生にしては少しやり込みすぎではないか?
『スプラトゥーン レイダース』は、言わずと知れた任天堂の対戦アクションゲーム『スプラトゥーン』シリーズのスピンオフ作品。これまでシリーズの中心だった対戦要素とは異なり、本作では基本的にソロでシャケと戦いながら物語を進めていきます。
ダンジョンを探索し、敵を倒し、素材を集め、装備や能力を強化して、ゲームの目的であるオタカラ探索を進めていきます。
シリーズを知っている方なら、これまでのヒーローモードがメインになった感じに近いかと思います。逆に『スプラトゥーン』をあまり遊んだことがない方でも、アクションアドベンチャーゲームとして楽しめる作品になっています。
そんな本作を親子で遊んでみて、ゲームそのものの面白さはもちろん、もう一つ、思いがけない楽しさを発見しました。
それは、ゲームを通じて子どもの成長を実感できることでした。
一緒にプレイしなくても、親子の会話は生まれる
『スプラトゥーン レイダース』では、私と息子はそれぞれ自分のセーブデータで物語を進めていました。同じ画面で一緒に操作するのではなく、お互いの進み具合を競い合う遊び方です。
同じゲームを遊んでいると、自然に会話が生まれます。
「ステージいくつまで進んだ?」
「このボス、どうやって倒せばいい?」
「強い武器、見つかった?」
「もう99階まで行ったよ」
そんなやり取りが、毎日のように続きます。
特に『スプラトゥーン』は、子どもたちの間でも人気の高いゲームです。キャラクターや音楽、独特の世界観など、ゲームをプレイしていない時間にも話題にできる要素が多くあります。
親が同じゲームをプレイしているだけで、子どもとの会話のきっかけが増えるのです。
親子でゲームを楽しむというと、同じ画面を見ながら協力したり、対戦したりする遊び方を想像するかもしれません。
しかし、必ずしも一緒に操作する必要はありません。
「ゲームを一緒にプレイする」というより、「同じ世界観を共有する」。
今回の『スプラトゥーン レイダース』では、そんな楽しみ方ができました。
かつて教えていた息子に、教わる日が来た
今回、息子と『スプラトゥーン レイダース』を遊んでいて、何よりも驚いたのが子どもの成長の速さでした。
息子が4歳の頃、私と一緒に『スプラトゥーン3』を遊んでいました。
当時は私が教える側で、キャラクターの動かし方、武器の使い方、敵の倒し方など、ゲームの遊び方を一つ一つ教えていました。
思うように操作できない息子に、どうすればうまく動かせるのかを説明しながら、一緒にプレイしていたのを覚えています。
ところが、あれから数年。現在は小学1年生です。
『スプラトゥーン レイダース』では、完全に立場が逆転してしまいました。
「パパ、まだクリアしてないの?」
「こうやった方がいいよ」
「ちょっとやってみて。パパには無理だろうけど」
なかなか生意気なことを言うようになったものです。
しかし、実際に息子の方が先に進んでいるのだから、何も言い返せません。
――いつの間にか、私が息子からゲームを教えてもらう側になっていました。
ついこの間まで、コントローラーの操作を教えていたはずなのに。子どもの成長というのは、本当に早いものです。
息子が挑む無限食堂99階。初めて見せた挫折
そんな親子での競走ですが、冒頭でも書いた通り、今回の勝負では私が見事に敗北しました。
私がようやくラスボスを倒した頃には、息子はすでに隠しダンジョン「無限食堂」へ。
さらにどんどん階層を進み、ついには99階まで到達してしまいました。
しかし、ここで大きな壁が立ちはだかります。
ウデジマン2体が出現する無限食堂99階。
ここは簡単には突破できない高難度のステージです。
息子は何度も挑戦したものの、どうしてもクリアできません。
「もう無理。二度とやらない!」
ついに息子は、ここで挫折してしまいました。
普段はクリアできるまで何度も挑戦するのですが、ここまで来ると簡単にはいかないようです。
私はそんな息子を見ながら、「99階まで来ただけでも十分すごいよ」と声をかけました。
――私はそもそも無限食堂にも到達していなかったのですが。
いい年をした大人が、ゲームの腕前で小学1年生に負ける。昔の自分なら、想像もできなかったことです。
しかし、不思議と悔しさはありませんでした。
それ以上に驚いたのは、子どもの成長の速さです。
4歳の頃には私が教えていた子どもが、数年後には私より先にゲームを進め、攻略方法まで教えてくれるようになった。
それでも、難しいステージをクリアできず、悔しがって「もうやらない!」と言ってしまうところは、まだまだ小学1年生らしい姿です。
ゲームの中で立場が逆転しただけなのですが、そんな息子の姿を見ていると、親としてはちょっと感慨深いものがあります。
ゲームが上達したことだけでなく、何度も挑戦する粘り強さや、うまくいかないときの悔しさも含めて、子どもの成長を感じることができました。
親子で同じ世界を共有する楽しさ

© Nintendo
親子でゲームを遊ぶというと、協力プレイや対戦など、同じ画面を見ながらプレイするスタイルが一般的かと思います。
今回、『スプラトゥーン レイダース』を親子それぞれのペースで遊んでみて感じたのは、同じゲームを遊び、同じ世界を共有することの楽しさでした。
子どもが先に進んでいれば、その話を聞く。親が先に進んでいれば、攻略方法を教える。
どちらも行き詰まったら、一緒に攻略法を考える。
そして、どちらかが先にクリアしたら、一緒に喜ぶ。
それだけでも、十分に「一緒に遊ぶ」ことができました。
もちろん、ゲームばかりになってしまうのは考えものです。
しかし、親子で同じ作品について話し、一緒に攻略を考えたり、子どもの成長を感じたりする時間は、決して悪いものではないと思います。
何より、かつては私が教えていたゲームを、今では息子に教えてもらっている。その変化を実感できたことが、今回の一番の思い出になりました。ちなみに息子は、無限食堂99階で、あとイクラ400を集めればクリアできるところまでいったそうです。
ついに真のラスボスが見えてきました。
一度は「二度とやらない!」と言っていたものの、きっとまた挑戦することでしょう。そうやって何度も失敗しながら、少しずつ先へ進んでいくのだと思います。
私も負けていられません。
いつか親としての威厳を取り戻すためにも、まずは無限食堂へたどり着かなければ。
と言っても、なかなかゲームする時間がないんだよなぁ…。

